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1.ポルトガルで運転する方法
ポルトガルでは、日本で発行された国際運転免許証で運転することができます。しかし、長期滞在する場合、入国から185日経過後に、居住地を管轄する交通・運輸院(Instituto da Mobilidade e dos Transportes, I.P.:IMT)の地方事務所で日本で発行された運転免許証をポルトガルの運転免許証に切替える必要があります。
2.ポルトガルの運転免許証(EU共通免許)への切替え
日本の運転免許証からポルトガル運転免許証への切替えの手続きの流れは次のとおりです。この場合、筆記試験や実技試験などは免除されます。ただし、切替え手続きや必要書類の詳細については、予告なく変更される場合がありますので、交通・運輸院ウェブサイト又は同院地方事務所で必ず確認してください。
?@ 日本の運転免許証の翻訳証明(自動車運転免許証翻訳証明)を在ポルトガル日本国大使館で取得する。
?A 居住地を管轄する交通・運輸院の地方事務所、又はLoja do Cidadão内にある交通・運輸院の出張所(一部地域に限る)において、以下の書類を提出する。
≫必要書類(2014年6月現在)
(ア)申請書(様式「Modelo 1 IMT」)*1 (イ)日本の有効な運転免許証原本 (ウ)当館発行の日本の運転免許証の翻訳証明及び運転免許証の真正性を示す書簡 (エ)公的身分証明書(外国人・国境局発給の滞在許可証、又はポルトガル当局発給の査証が貼付された旅券)の提示及び同書のコピー1部 (オ)カラー写真1枚 (カ)医師の診断書(様式「Atestado Médico」)*2 (キ)手数料
*1 交通・運輸院ウェブサイトから入手可能。また、本人が申請する場合、申請書の提出が免除されることがある。 *2 交通・運輸院ウェブサイトから入手可能。診断する医師は任意に選択することができる。
?B 交通・運輸院からポルトガルの運転免許証が郵送される。
?C 交通・運輸院から日本国大使館に?Aの申請時に提出された日本の運転免許証が返送される。
?D 日本国大使館より運転免許証の名義人(希望者のみ)に運転免許証が返還される。
【注意事項】 (1)切替え申請から免許証の交付までには時間がかかりますので、国際運転免許証の有効期間中に交付を受けられるように、早目に手続きをすることをお勧めします。
(2)欧州経済領域(EU加盟国、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン)が発給した運転免許証を所持してポルトガルに居住する場合、それらの国が発給した運転免許証からポルトガル運転免許証への切替えは任意です。ただし、切替えを行わない場合であっても、ポルトガルに居所を定めてから30日以内に居住地を管轄する交通・運輸院の地方事務所に住所変更届を出すことが義務付けられています。届出を怠った場合には、過料の対象となることがありますので御注意ください。
3.日本の運転免許証の返還
日本の運転免許証からポルトガル運転免許証に切替えた場合、EUの規定で、日本の運転免許証は発行機関(都道府県公安委員会)に返送することになっています。しかし、日本では、所持人が返送された運転免許証を受領するシステムがないため、当館より交通・運輸院へ申し入れた結果、日本の運転免許証は同院の各地方事務所から当館に返還されることになっています。
当館に返還された運転免許証については、帰国時使用する等の必要性から名義人の方のご希望により返還することができます。ポルトガルでは、「2枚の有効な運転免許証を所持すること」は、法律で禁止されていますので、日本国内で使用する場合に限り返還いたします。また、当館では、定期的に交通・運輸院の地方事務所に対して、日本の運転免許証の返還状況について確認をしていますので、名義人の方が直接地方事務所にお問合わせされることは御遠慮ください。
当館に日本の運転免許証が返還された場合には、名義人の方にメールなどでご連絡いたします。その後、「配達証明付き書留」による郵送(名義人負担)又は来館による直接受領のいずれかの方法でお引取りいただきます。
【注意事項】 (1)交通・運輸院地方事務所に提出された日本の運転免許証が当館に必ず返還される保証はありませんので、その旨御理解ください。
(2)交通・運輸院地方事務所から当館への返還までの期間は、各地方事務所により差が生じていますが、およそ3か月から2年かかります。
4.ポルトガルの運転免許証の更新
2013年1月2日より前に取得した普通乗用車や二輪車の運転免許証の所持人は、50歳、60歳、65歳、70歳の時点と、その後は2年毎に更新手続きを行わなければなりません。また、2013年1月2日以降に取得した場合は、30歳、40歳、50歳、60歳、65歳、70歳の時点と、その後は2年毎の更新となります(25歳から30歳にかけて取得した場合、最初の更新は40歳です)。ただし、切替え手続きや必要書類の詳細については、予告なく変更される場合がありますので、交通・運輸院のウェブサイト又は同院の地方事務所で必ず確認してください。
≫必要書類(2014年6月現在)
(ア)申請書(様式「Modelo 1 IMT」)*1 (イ)ポルトガルの運転免許証原本 (ウ)公的身分証明書原本又は同コピー (エ)納税者番号の提示 (オ)カラー写真1枚 (カ)医師の診断書(様式「Atestado Médico」)*2 また、50歳以降の更新には、既往症等に関する診断書(様式「Relatório de Avaliação Física e Mental」)も必要である。*2 (キ)手数料(70歳以上の更新の場合、減額あり)
*1 交通・運輸院ウェブサイトから入手可能。また、本人が申請する場合、申請書の提出が免除されることがある。 *2 交通・運輸院ウェブサイトから入手可能。診断する医師は任意に選択することができる。
5.日本で運転する場合
日本で運転するためには、次のいずれかの免許証を所持している必要があります。
≫ 日本の運転免許証
≫ ジュネーブ条約(道路交通に関する条約)に基づく国際免許証
≫ 特定の外国の運転免許証で、政令で定める形式の日本語による翻訳文が添付されているもの。(国際免許証を発給していないものの、日本と同等の水準にあると認められる免許制度を有している国又は地域の免許証のこと。現在、スイス連邦、スロベニア共和国、ドイツ連邦共和国、フランス共和国、ベルギー王国、モナコ公国及び台湾が該当。)
したがって、日本に帰国又は一時帰国の際に、交通・運輸院からの返還がないなど、ポルトガルの運転免許証しか所持していない場合は、下記のいずれかの方法で運転することができます。
それぞれの手続きの詳細については、警察庁ウェブサイトを御覧いただくか、各都道府県警察本部の運転免許センター等にお問合わせください。
(1)日本の運転免許証の再交付(当該免許証が失効していない場合に限る)
日本の運転免許証が失効していなければ、一時滞在先を住所地として免許証の再交付の申請を行うことができます。 日本の運転免許が失効している場合には、こちらを御覧ください。
(2)ポルトガル運転免許証から日本の運転免許証への切替え
日本にある在京ポルトガル大使館又はJAF(日本自動車連盟)で作成されたポルトガル運転免許証の日本語への翻訳証明などを提出して申請をおこないますが、当該免許証を取得後、ポルトガルへ3か月以上滞在していたことを証明できること(出入国の証印のある旅券等の書類)が条件となります。
6.日本の運転免許証の更新手続き
日本の運転免許証の更新は、当該免許証の更新期間内(又は、特例として、更新期間前)に日本の各都道府県警察の運転免許センター等で行わなければなりません。代理による更新申請は認められていませんので、必ず御本人が行ってください。
手続きの詳細については、警察庁ウェブサイトを御覧いただくか、各都道府県警察本部の運転免許センター等にお問合わせください。
有効期間満了により運転免許証が失効した場合、新たに免許を取得する必要があります。なお、失効日からの経過期間によって、手続きが異なりますので御注意ください。
(1)失効日から6か月を経過しない場合
失効日から6か月を経過しない期間内であれば、免許試験のうち、技能試験及び学科試験が免除されます。(適性試験のみ)
(2)失効日から6か月を経過し、3年を経過しない場合
海外滞在等やむを得ない理由のため、上記(A)の期間内に試験を受けることができなかった場合には、当該事情がやんでから1か月以内であれば、免許試験のうち、技能試験及び学科試験が免除されます。 なお、海外に滞在している場合、免許の失効後、最初の一時帰国の時が、「当該事情が止んだとき」となることに御注意ください。
(3)失効日から3年を経過した場合
試験の一部免除は、認められません。 ただし、やむを得ない事情(海外に出国した日等)が、平成13年6月20日(改正道路交通法の公布日)より前に生じた方については、当該事情が止んでから1か月を経過しない期間であれば、技能試験が免除されます。 なお、海外に滞在している場合、免許の失効後、最初の一時帰国の時が、「当該事情が止んだとき」となることに御注意ください。
7.ポルトガルの交通事情
ポルトガルで運転する上で必要と思われる事項をまとめてありますので、参考にしてください。
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